第6章 突然の別れ(♡)
「…そんな優しいプレゼントには
見えねぇんだが気のせェか…ッ!!」
荼毘さんが両手から蒼炎を出すと火力がすごくて顔が熱くて思わず背けてしまう。
「…良い目じゃ、荼毘よ。その通り。
ギガントマキアは忠誠心が強すぎるあまり
絶望しておる。
かつての主と死柄木との落差に…。」
「…気に入ってもらえるように
頑張ろってかぁァ!!!!」
ドクターの言葉にこちらに向かって走ってくるマキアに蒼炎をぶっ放す荼毘さん。
荼毘さんの放つすごい火力の蒼炎の中、何のダメージも感じずに突っ走ってくるマキア。
「効いてないですよ!!荼毘くん!!」
ヒミコちゃんが荼毘さんに向かって叫ぶと、もうダメかと思い、思わず圧紘さんにギュウッとしがみ付く私。
するとラジオから…
【…マキア……マキア……】
ギガントマキアを呼ぶオールフォーワンの録音音声が聞こえてくると、ライオンが猫にでもなったかのようにラジオに顔を擦り寄せて大人しくなったギガントマキア。
ひとまずこの場が落ち着いた事にホッと息を吐く。
「……いらんぞ、こんなん。」
弔くんが顔に付いている手を取りながらドクターに吐き捨てる。
「いらん?
この後に及んでまだ望めば手に入ると…?
…黒霧と長く居すぎたな、目を覚ませ。」
「…ドクターなんだよ、冷たいな。」
弔くんがドクターに拗ねたように言えば、少々待っとれ…と何やらラジオの向こうでドクターがカタカタ…と作業をしている。
しばらくすると、トゥワイスさんが急にゲポ…とゲップをしたかと思うと、トゥワイスさんやヒミコちゃんの口から黒い液体が現れ。
そうこうしていると圧紘さん、私、荼毘さん、スピナーさんに弔くんまで神野でオールフォーワンが使った個性で、ドクターの所在地に転送された。
そこは巨大液体カプセルに入った脳無が両サイドにズラッと並んでいる異様な場所だった。
「…脳無?これまでのと少し違う。」
荼毘さんがあたりにある脳無を見て言えば、ドクターが嬉しそうに前の脳無とここにある脳無との違いの説明をする。
そして、良い目を持っとるとすごく荼毘さんの事を褒めている。
そして弔くんもちょうど死穢八斎會から奪い取った例の弾丸の複製を頼むためにドクターを探していたと言う。