第6章 突然の別れ(♡)
「…何やってんだ、お前ら…。」
『…ぷ、ふふ…、もぅ…やだぁ…っ、
何コレ…っ…ふふ…。』
「みんなで仲良くゴロン〜楽しいですね♡」
「…おい、ガキ降りろ。俺が潰れる…重い。」
世間から恐れられている敵連合がみんなで戯れあっている光景におかしくなり笑いを堪えていると、そばで見ていたスピナーさんが呆れたように呟く。
そして必然的に私の後ろにいた弔くんが一番下敷きになっている訳で、ヒミコちゃんの背中をバンバン叩いている。
「こらこら、女の子をそんな叩くモンじゃないよ?
ほら…トガちゃんも早く降りな。
そんで、お前も離れろ…トゥワイス。」
圧紘さんが弔くんを咎めると、“ はぁーい。”とどこか残念そうなヒミコちゃんとトゥワイスさんがやっと離れてくれた事で解放された私。
「…ほら、大丈夫かい?ちゃん。」
『ありがとうございます、圧紘さん。』
差し出された圧紘さんの手を借りて立ち上がるとパンパンと衣服をはたいて整える。
「…で、これからどうすんだい?」
「こんだけ派手にやったんだ。
…またしばらく身を隠すしかないだろ。」
「あの快適な生活からまたしばらく
お別れなのですね…残念です。」
圧紘さんが弔くんに尋ねるとその返答にヒミコちゃんが残念がる。
確かに、弔くん以外共同だか男女一つずつ部屋があり、リビング・キッチン・トイレ・お風呂にシャワー完備の快適な生活を思い出すと少し名残惜しくもなる。
「そうなると、早く次のアジトを
探さねェとだな…。」
スピナーさんの言葉に一同重い腰を上げて動き出す。
そして私たちが辿り着いたのは腐れ果てた二階建てのプレハブだった。