第2章 はじまりと襲撃(♡)
「そんなに見つめられちゃ、
おじさん照れちゃうよ…っ。」
あまりにもが食い入るように見つめていた為、人差し指でポリポリと頬を掻きながら短い眉を下げて困ったような、照れたような笑みを浮かべて言うコンプレス。
『ご、ごめんなさいっ///』
コンプレスの言葉に頬を真っ赤に染めながら謝り、すぐに怪我の手当てを始める。
仮面も目出し帽もしていない彼の素顔を改めて見ると、やっぱり整っていて。
今まで隠れていた髪はふわふわの癖っ毛のようで、短い眉にバランスの良い二重まぶたの茶色の瞳に鼻筋の通った高い鼻、形の良い薄い唇に非の打ち所がない容姿にまたドキドキ胸が高鳴る。
そのくせ、たまに自分の事を“ おじさん ”と言ってみたり、年齢の割に若い素顔だった事にまたギャップを感じてしまいトキメキがずっと止まらず、このドキドキがコンプレスに伝わってないかヒヤヒヤする。
そんな事を想いながらもテキパキ手は動かしており、汚れや傷口を綺麗にして消毒を済ませると治癒に入る。
『では今から治癒していきますね』
そう言えばコンプレスの目の下にある頬の擦り傷にそっと手をかざすとふんわり優しい光があらわれる。
その光が少しずつ擦り傷の傷跡を埋めていき、あっという間に傷を完治させた。
初めてみるの治癒に敵連合全員が見入っていた。
『はい、コンプレスさん終わりました。
これで傷も完治したと思うので
もう大丈夫です!』
「ありがとう、ちゃん」
の栗色の頭をふんわり撫でながら礼を言うコンプレス。
その後も捕らえた雄英生を黒霧さんが別室へ運んだり、他のメンバーの軽い怪我の手当てや治癒などでバタバタとあっという間に一夜が過ぎていった。
久しぶりに治癒個性を使った事、軽い傷の手当てとはいえ敵連合の何人もの治癒を行ったのと、襲撃が無事終わった事などからの気の緩みからさすがにの体力も消耗されていった。
一通り落ち着いた頃にはBARのソファーに横たわりいつの間にか眠ってしまっていた。
他のメンバーも襲撃後という事で各々がBARの自分が落ち着いている場所で眠りこけていた。