第5章 敵連合、みんなの夢(♡)
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時間も時間で、場所もリビングのソファーで…。
仮宿には他の連合メンバーもいて、いつ誰がリビングへ入ってくるかわからない状況の中、ちゃんを心置きなく抱くことができねェ…と思った俺はある場所へちゃんを連れ出した。
「部屋空いてるか聞いてくるから
ちゃんはここで待ってて?」
高級感溢れるホテルのロビーのソファに一人ポツン…と残されると何だか自分が場違いな人間に思えてきて緊張から何だかソワソワしてしまう。
しばらくすると圧紘さんが帰ってきて…。
「部屋、空いてたみたいだから
チェックイン済ませてきたよ。」
そう言う圧紘さんの差し出された手を握り返して立ち上がり、用意された部屋へと連れられていく。
圧紘さんが部屋のカードキーをかざして中へ入ると、手を引かれて一緒に中へと入る。
改めて部屋を見渡すと、部屋一面の大きな窓からはキラキラと夜景が広がっている素敵な部屋だった。
そっと窓に近寄り夜景を眺める。
『…綺麗っ…こんな綺麗な夜景、
初めて見ました…。』
「お気に召されましたか? お嬢さん。」
夜景を眺める私の後ろからふわ…っと抱きしめると耳元で囁く圧紘さん。
圧紘さんの言葉に小さく頷くと耳元で囁くその声にくすぐったくなり身を捩り、控えめに後ろを振り返るとふんわり微笑みながら圧紘さんを見つめ返す。
「…緊張してる?」
『…少し…っ。
私、こんな素敵なホテル初めてで…。』
「…マジシャン時代のツテでね。
少しくらいの融通はきくンだ。
ほら…先にシャワー浴びておいで?」
安心させるように私の髪を優しく撫でると小さく笑みを浮かべて言う圧紘さん。
圧紘さんにバスルームへと促されるとパタン…と扉が閉まるのを確認してからゆっくりと服を脱ぎ、いつもより念入りに体を洗うと下着を身に付け備え付けのふかふかのバスローブを身に纏って圧紘さんの元に戻る。
『すみません、お先でした…っ。』
「いや、じゃあ俺も浴びてくるね。
…ゆっくりして待ってて。」
ポンポンと私の頭を軽く撫でて言えば、バスルームに消えていく圧紘さん。