第4章 初任務(♡)
パタン…とバスルームの扉を閉めると、ハンガーにきちんとドレスが掛けられていて。
グショグショだったショーツも綺麗にされていた。
身体も綺麗さっぱりしていて、私が寝ている間に色々とお世話をしてくれていたんだと思うと自然と表情が緩む。
素早く着替えを済ませるとみんなが待つお部屋へと再び向かう。
『…お待たせしました。
あの…寝ている間に色々、
ありがとうございました…っ。』
もじもじと恥ずかしくて少し小さな声で言う。
「いーや、大した事ねェよ。」
圧紘さんが腰に手を添えてソファーへ誘導してくれる。
「…、髪結ってやる。」
すっかり乱れてほどけてしまっている栗色の髪を荼毘さんがまた綺麗に結ってくれる。
スルスルと器用に指先を動かして、初めのように髪を後ろで編み下ろして結ってくれる荼毘さん。
出来上がると荼毘さんにお礼を言えば、満足そうに蒼い瞳を細めて柔らかく笑う。
『…そう言えば、お偉いさん方とのお話は…?
圧紘さんと荼毘さんも…その、
あのお姉さん方達とお酒…。』
「そんなモンほったらかして来た。
大事なが危ない目に
合っていたンだから…っ。」
私の言葉に弔くんが答えれば、肩を抱き寄せられ、ぎゅ…と抱きしめられる。
「…心配さすンじゃねェ。」
『…ん、ごめんなさい…っ。』
弔くんには一人になるな、とあれだけ言われていたのに私のわがままで結局、危ない目にあってしまって圧紘さん、弔くん、荼毘さんに心配と迷惑をかけてしまった…っ。
その事を素直に謝ると、弔くんも小さく“ ん…。 ”と返事をしてくれると優しく頭を撫でてくれる。