第4章 初任務(♡)
『こちらはヴィラン連合のリーダー死柄木弔さん。
そしてこちらが荼毘さんに
Mr.コンプレスさんです。』
「…どうぞお見知りおきを。」
空気に耐えかねたが当たり障りないようにコンプレス達を紹介していくと、死柄木は無言で軽く頭を下げるだけで、荼毘に関しては完全に無視を決め込み。
コンプレスだけがエンターテイナーのように一礼するも、瞳の奥は全然笑っておらず。
「…おや、ヴィラン連合の方々でしたか。
連合の中にこんな綺麗で可憐な方がいたとは…
どうです、あちらで私と一杯いかがですか?」
「悪いな、こいつは酒が飲めねェんだ。
…他をあたってくれねェか?」
コンプレス達の冷ややかな態度にも挫けずを口説く男からを庇うように背に隠すと男の前に立ちはだかり蒼い瞳を細めてニヤニヤした笑みを浮かべていう荼毘。
「俺たちの大切なお姫様をこうもやすやすと
野郎に渡す訳にはいかねェんだわ。
悪いね、兄ちゃん。」
の腰に手を回して引き寄せると荼毘と同じように茶色の瞳を細めながら言うコンプレス。
「…こいつを貸して欲しければ
俺の許可を取ってからにしてくれねェか?」
人差し指だけを浮かせてポン、との頭に手を置くと、紅い瞳で睨みつけると最後のトドメを刺し。
三人の男の威圧感に押されるとそそくさと後にする男。
その後も、同じようにの美しさに惹き寄せられるように何人もの男が目当てに次々と声を掛けに来るが、三人の威圧感にことごとく砕かれていくのだった。
そんな砕かれていった男達の後ろ姿に、ケッというように舌を出す荼毘に、“ ちゃん大丈夫だった?こんなにモテモテだとおじさん心配になっちゃう ”と心配そうに抱きしめるコンプレスに、心底疲れたように脱力する死柄木。
「…おい、。お前絶対一人になるな。
俺か荼毘かコンプレスの誰か一人と一緒にいろ。
わかったな。」
『う…うん、わかった…。』
死柄木の言葉に当の本人はこの状況に何故だかわかっておらず、死柄木達の圧を感じると小さく頷くのだった。