第4章 3話:プレイボーイ
及川「出なくていいの?さっきも鳴ってたよね?」
『皆の所に戻りながらするので大丈夫です』
及川「また転びかけるかもしれないし、今でちゃいなよ〜」
うっ…痛いところ突いてくるな。
『…お言葉に甘えて』
及川「どうぞどうぞ」
少し躊躇しながら電話に出ると低めの声が耳元で聞こえる
「お前1回で電話でろよ」
『ごめん。出れる状況じゃなかった』
「あー、ヤってた最中だったのか」
『違う。出れなかったくらいで勘違いしないで』
「違うのかよ。まぁ、いいや。それよりお前、これから空いてる?」
『これからは無理だけど夜なら空いてるから私の家来てくれない』
「なら夜行くわ。何か必要なもんあんなら買ってくけど」
『アレ買ってきて下さい…』「アレって何だよ」
お願いアレで伝わってよ…今、言えない状況なんだから
「おい、アレって何だよ。早く言えよ」
『……ム』
「は?」
『だから、…ゴムを…』
「ゴムな。大きい声で言えよ。」
それだけ言い残し電話がきれた。
最悪だ…烏野の部員、生徒達の前ならまだしも今日初めましての状態でコレは最悪だ。及川、他の部員の方をあまり見ないで『失礼しました…!』とだけ言い残して烏野バレー部が待っている所までダッシュで戻った。