第3章 2話:噂の先輩
『成り行きで仕方なくバレー部のマネージャーになる事に…』
「部活に入れ入れ言ってきたが、このタイミングか」
『まぁ、そうなりますよね』
「ハァ…残り少ない部活生活だが楽しめ、ほらよ」
昨日何でもすると清水に言ったのが原因でバレー部のマネージャーになる羽目になってしまった、私は、担任に小言を言われながらも入部届けを貰った。
何でもするって言った私が悪いし仕方ないか。
清水にお願いされたら断れないんだよなぁ…逆に断れるやついんの。
『ハァ…何でもするって言わなきゃよかった』
外にある自動販売機で好きなぐんぐんヨーグルを買うと
最後の1つだったのか赤い表示で売り切れの文字が見えた
ラッキー
「う、嘘だろ…ぐんぐんヨーグルがっ!」
悲しそうな声が自動販売機から聞こえてくる
どうやら、彼もぐんぐんヨーグルを飲みたくて買いに来たのだろう。
その声があまりにも可哀想で仕方ない。
飲みずらい。物凄く今飲むのが気まずい
『ハァ…よかったらあげるよ』
「い、いいんですか!!!」
『いいよ、その代わり私にぐんぐん牛乳奢ってくれる?』
「勿論です!」
ぐんぐんヨーグルを渡すと絶望してた顔がパッと明るくキラキラと輝いていた
この子、最近どこかで見たな…ん〜…どこだ。
あっ、思い出した。日向くんに文句を言った日に一緒に居た子だ。
「これ…どうぞ」
『ありがとう、"またね"』