第6章 盗賊始末騒動編
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盗賊「まっ、雅之進ッ!!
てめえ何故此処にッ…!?」
雅吉「何故って、てめぇの家に居て何故って事ぁねぇだろうよ」
お頭「おのれっ!!てめぇ大名家で夜通しの警護をしてるんじゃ無かったのかッ!?
どうなってるんだッ!!」
盗賊「Σいや、確かに奴ぁ大名家の警護に当たってた筈でさぁっ!!(汗)」
思いも寄らない雅吉の登場に焦る盗賊たち
その様子を見据えながら、雅吉がゆらりと奥座敷の中へ入って来る
雅吉「何の話しだかねぇ……大名家には、うちの女房と薬種問屋の若女将が、泊まりで遊びに行っちゃあ居るがなぁ
アソコの女中とはぁ茶飲み友達なんだとよ(笑)」
盗賊「なにぃッ!?
で、では此処で寝ているのは…」
盗賊がそう言って布団に目を向けると
ガバッとその布団が舞い、その中から…
潤之助「……全く、化粧までする必要が、一体何処にあったので御座るか
布団を被っているのであれば、顔は見えないものを」
盗賊「Σおっ、男ッ!?(汗)」
まさかの、女装した潤之助が(笑)
大倉「しかし、ですな
体格が随分違うと言うのに、同じ着物を着てるってだけで騙されるもんですかねぇ?
……実際に、騙された訳で御座るが」
盗賊「Σこっ、こっちも男かッ!!?」
もう一つの布団に寝ていたのは、此方も女装した大倉さん(笑)
それを見たお頭は、怒り心頭と言った感じでわなわなと震えると、怒鳴り散らした
お頭「えぇい面倒くせぇッ!!
奴らを殺って金目の物だけ頂いて行くぞっ!!!」
雅吉「………馬鹿言ってんじゃあねぇよ」
喚き立てるお頭を睨み付けながら
雅吉が、スラリと腰の物を抜き、お頭に向ける
雅吉「うちの可愛い女房に手ぇ出そうとした落とし前はぁ
………高く付くぜぃ?」
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