第6章 盗賊始末騒動編
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恋太郎「かぁたま、らいじょうぶ?
ごはん、こいたろーが、あーんちてあげようか?」
お智「まあ、ふふふ……ありがとう、恋太郎
でも、大丈夫よ(笑)」
居間で恋太郎に朝餉を食べさせおりましたら、恋太郎がちっとも食事に手を付けない私を心配して、そんな可愛いことを申しまして
私は、優しい恋太郎の心遣いを嬉しく思いながらも
やはり、何も食べる気になれなかったので、その可愛い申し出を断りました
その時
襖の向こうから、怪しい物音が致しまして…
不思議に思った私は、襖に寄ってその音に耳を澄ませました
その私の膝の上に恋太郎がちょこんと乗り、私の真似をして聞き耳を立てておりましたら
何やら、お父様とお母様がひそひそと話しておられるのが聞こえたので御座います
…それが…
父「…そいつぁあ困ったねぇ」
母「困ったなんてぇもんじゃないですょ、お前さん
翔吾さんと来たら、お智が心配で全く上の空なんですから
アレじゃあ使い物になりゃしませんょ!」
父「いやはや、困ったねぇ…
それにしても、お智は…どうにかならなぃかねぇ
あれじゃあ、見てるこっちもあれだょ」
母「それなんですがね、お前さん
あたしゃ、お智は実家に返した方が良いんじゃないかって…」
お智「!!!////」
翔吾「お智ちゃあ〜ん、只今戻りましたよぉ〜!!
加減はどぉだい!?」
と
お母様が私を実家へ、と申されている所で、翔吾さんが帰って参りまして…
…お二人のお話はそれ以上聞けなかったので御座いますが…
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