第5章 神隠し騒動編
.
雅吉「あぁ〜あ、わぁわぁ騒いだら腹ぁ減っちまったなぁ…
…おぃ、にの江!飯ゃあまだかい!!」
一頻り三人でじゃれて(笑)騒いだ後、雅吉が例によって腹が減ったと騒ぎ出した
あたしはソレを聞いてずっと抱っこしていた侑李を膝の上から下ろすと
雅吉の膝の上に侑李を乗せた
にの江「うるさいねぇ、この穀潰しが!
今やるから、黙って侑李と遊んでな!」
雅吉「おぅ、合点承知の助でぃ!」
にの江「……ったく、調子のイイ(苦笑)」
雅吉はよほど腹が減っていたのか、素直にあたしの言うことを聞くと
膝の上の侑李の頭をこねくり回した
雅吉「いょうし、侑李!ととさまと何して遊びてぇか言ってみな!」
侑李「剣術ごっこ!!////」
迷うことなく“剣術ごっこ”がしたいなんて言う侑李を見て、雅吉が何だか嬉しそうに目を細めた
雅吉「なんでぇなんでぇ、お前ぇ剣術に興味があんのかぃ!
やっぱ俺の子だなぁ侑李は!血は争えねぇってぇヤツだな!!」
にの江「……本当にアンタは馬鹿だねぇ……血は、一滴も繋がってないだろ(苦笑)」
相変わらず馬鹿な事を言う雅吉に呆れてそう言うと
雅吉は、ふんふんと鼻息を荒げながら、また侑李の頭をこねくり回して言った
雅吉「良いじゃねぇか、そんな細かい事ぁ!
なぁ、侑李!」
侑李「うん!」
にの江「………(笑)」
あたしは楽しそうに頷き合う二人を見て笑うと
夕餉の支度のためにお勝手に向かった
.