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蜩(ヒグラシ)の宿─にの江大江戸人情帳─

第5章 神隠し騒動編


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大好きな母さまに構ってもらえず、かなり欲求不満が溜まっている様子の恋太郎ちゃんでしたが


痛みが収まった(笑)翔吾に、こっぴどく叱られてしまったようです



お智ちゃんも、助け舟を出してあげたかった様なのですが


気分が悪くて床から動けなくなってしまったみたいですね…







翔吾「……いいですね、恋太郎

だから、母さまにはもう近付いてはなりませんよ!」

恋太郎「…………」

翔吾「……母さまの悪阻が一段落するまでの辛抱ですょ、恋太郎

お前ももう兄さんになるんですから、そのくらいは我慢なさい

良いですね?」

恋太郎「…………」

翔吾「……じゃあ、父さまは仕事に戻りますからね

くれぐれも、母さまを起こしたりしちゃいけないょ

お前は、子守の姉やと遊んでおいで」

恋太郎「…………」






どうも、お智ちゃんは眠ってしまったみたいですね


翔吾さんは、お智ちゃんの布団を直してあげてから、仕事に戻って行きました



1人残された恋太郎ちゃん、子守にと雇われた姉やの元へ………おや?行かないみたいですね?






恋太郎「…………ゆうたん、このごろちっともあしょんでくんなぃなぁ…

…こいたろー、ゆうたんと、あそびたいなぁ///」






おやおや


恋太郎ちゃんたら、誰も見ていないのをイイことに、裏庭から出て行ってしまいましたよ?


こんな夕刻に、こんなに可愛い子が1人で出歩いたりなんかしたら………





………一体、どうなってしまうのでしょう………?






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