第3章 養子騒動編
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にの江「もう、笑い事じゃないだろぅ(苦笑)」
雅吉「だってよぅ、にの江!」
潤之助「まあまあ、この様な場所で立ち話はなんで御座るから、座敷の方へ上がられて…」
お智「ぅう〜ん…///」
潤之助さんが喋りながら奥座敷の襖を開けようとした所で
倒れていたお智ちゃんが俄に眼を覚ました
お智「……ん………!!……これは、兄上様ではありませぬか!
それに、松本も!!///」
恋太郎「かぁたま!!かぁたまぁあ!!///」
目の前の二人を見て、驚いてお智ちゃんが顔を上げると
それを見た恋太郎ちゃんが、必死に母親を呼びながら手を伸ばした
お智「Σ恋太郎ッ!!!/////」
それに気付いたお智ちゃんが、まだ眠り薬が抜けきらないのか、ふらふらしながらも懸命に駆けて来て
あたしの背に負われた恋太郎ちゃんに縋り付いた
お智「恋太郎っ!!////」
にの江「ちょぃとお待ち、お智ちゃん」
あたしは恋太郎ちゃんに縋り付くお智ちゃんに優しく声をかけると
紐を外して母親の胸に赤子を戻した
恋太郎「かぁたま、かぁたまぁ♪」
お智「こぃ、…たろ…////」
ポロポロと涙を零しながら、我が子をひっしと抱きしめるお智ちゃん
あたしは、釣られて出てきた涙を拭いながら、潤之助さんに言った
にの江「…さて、それじゃあ役者が揃った所で、事情を話して頂きましょうかねぇ
潤之助さん」
潤之助「承知致しました
では、皆様此方へ」
潤之助さんはゆっくりと頷くと
皆を奥座敷へと誘った
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