第206章 腹貸しの暴走〜もうなんでも良いや編〜
黒服
「雪乃さん失礼します。
他のお客様から指名が入りましたので
こちらは一度ヘルプに任せ
あちらのテーブルへご移動願います。」
この黒服さんは
最近他店から移動してきたのですが
何故か私にだけ変な動きをするんです。
例えばこんな感じに...
私目当てで来たお客様から
数分で離そうとするし、
頼んだお酒や飲み物そして乾物なんかも
なかなか持ってきてくれません。
(まだ柊さんが席に着いて数分よ。
失礼だわ。)
「すみません。
まだこちらのお客様の接待を続けたいので
あと5分だけ向こうのテーブルにヘルプを
お願いしても良いですか?
それからさっき頼んだもの
何も来ていませんので
急いでいただけますか?」
柊さんに聞こえないように
小さな声でお願いしました。
すると…
黒服
「黒服はキャスト全員に
平等に回っていますから
多少の待ちは我慢してください。」
(多少なのこれは…?)
「そうですか…」
黒服
「では失礼いたしま…」
「お願いしまーす!」
黒服
「!!」
私は入り口付近にいる店長に向かって
声をかけました。
すると店長は気づいてくれ
私達に駆け寄ってきました。
店長
「雪乃ちゃんどうしたの?」
「じつは…」