第104章 宿儺の娘 〜ⅱ〜
梅
「私のような人間が都で生活だなんて。」
腹貸し家は表向きでは大切にされているけど、
一般の方からは"はしたない仕事をしている家"
という認識をされている為、忌み嫌われています。
?
「俺が守ってやるから、都に移ろう。」
(守ってやる?)
梅
「どの立場でそんな事を言うんです?
腹貸し家は...添い遂げられない運命(さだめ)です。
叶わぬことを言うなんて...。」
?
「...俺が叶えるから!!ついてこい!!」
青年は荒々しく私の腕を掴み立たせると
歩き始めました。
梅
「藤原氏に殺されるわよ。離して...」