第104章 宿儺の娘 〜ⅱ〜
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「あっ...笑った!
梅が笑った!!!今笑ったよな!!」
青年はとても嬉しそうに私の両手を掴みます。
(なんてゴツゴツの手なのかしら...
お仕事...頑張っているのね。)
梅
「夜半よ...静かにしなくちゃ...
皆さんに怒られてしまう。」
私の村は、
そんなに大きくなく
村意識がとても強い。
だから迷惑をかけると幾らお金をはらっても
野菜すら譲って貰えなくなる。
そうなれば都まで歩いたり籠を使って
買い出しにいかなくてはいけなくなるから
困りものです。
?
「…そんなに気にすることか?
嬉しい事があったら喜ぶのは当たり前だろ?
そんな事まで気を遣わないといけないなら
こんな村は捨てて、俺と都に来れば良い。」
(都に...貴方と?)
考えた事がなかった提案に、
私はとても驚きました。