第93章 実家
老婆B
「六眼を産めず...
産み殻としては悲しい女だねぇ。
それなのに嫁いだのだろ?
姉さん...私はね...
こん子は綺麗な子だとは思うが、
駄目だねぇ、なんの素質も無さそうに感じるよ。」
(言いたい放題...
嫌味の宝石箱か...)
父
「………」
ついに様の父君の前に
お茶を置こうとした時でした。
様と同い年という成年が
口を開きました。
瑠果
「良い歳の大人が、
子供を前にしてなんて事を言うのですか。
…守くんは外に連れ出しますから、
皆様は勝手にお話を続けてください。」
成年は立ち上がり、
守様の方に向かいます。
(この方は、
この場に居なくてはいけない方だ。
守様は私が...)
玉木
「瑠果様。
様の使用人の玉木が、
守様の子守りを承ります。
どうぞお席にお戻り下さい。」
瑠果
「!」
老婆C
「なんだい!産み殻に使用人かい!!?
五条家ってのは随分と
無駄遣いをするもんだねぇ👁️👁️」
老婆Cはカッと目を見開き、
私を睨みます。
玉木
「守様。
玉木と一緒にお散歩に行きましょう。」
老婆Cの嫌味には動じずに、
私は守様と手を繋ぎ
外に出ました。
(様の父君...
手が震えてましたね。
よく耐えていらっしゃいます...
私もそのようになれるように、
頑張ります。)