第65章 別離
守と4人の使用人さんが外の車へ行ったあと、
頭花さん、玉木さん、私でテーブルを囲みます。
「………」
もう守は居ません。
だから笑顔でいる必要は無いので、
私は正座をした膝の上に乗せている
両手に視線を落とします。
玉木
「さん。
これからどうされますか?」
「......」
頭花
「これからなんて考えられねぇーよ!!
にとっては
今をどうしようなんだよ!」
玉木
「!!」
頭花さんはイライラしているようで、
声がいつもより大きいです。
「玉木さんは楽しそうで羨ましいです。
チカコさんと源太くんと
上手くいっているのでしょうね...?
私と守を馬鹿にしたチカコさんと、
お幸せになるのは勝手だと思いますが...
それって使用人さんとしては
正解なんでしょうか...」
八つ当たり...
玉木さんは何も悪く無いというのに
私は玉木さんに嫌味を言ってしまいました。
玉木
「!!」
「健診の時、みんなの前で私を無視したり...
私がお母様方にシカトをされているのを
黙って見ているだけだったり...
それなのに家に帰ってくれば、
普通に話しかけてくる玉木さん
お休みのたびにチカコさんの所に行ってくるとか
わざわざ私に報告してくるところ...
虫唾が走るほど嫌いでした!!
もう二度とも私の前に現れないでください!」
気付けば私は立ち上がり...
玉木さんに罵声を浴びせておりました。