第1章 出会い
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昔から、変なものが見えていた。色んな姿形をしているそれらは、おれに喋りかけてきたこともあったし、危害を加えようとしてきたこともあった。よく分からん存在ではあったが、大抵は殴れば消えていった。
そういえば、親が死んだときも近くにいたなぁ。
男が言うに、それは呪霊と呼ばれるものらしい。男が説明を面倒くさがったので、分かったことは良くないものということだけだ。もっとなんかあっただろ。
「んで、こっからが本題だ。お前、この家出ろ」
「はっ?」
「住み込みだ」
「は??」
「ガキの護衛。それがてめーの次の仕事だ」
「はぁ?????」
こうして、おれの住み込みでの仕事が決まったのである。