第23章 不思議な気配
ひとしきり泣いたあと、スケルタがふっと立ち上がってポータルフレームの上に登った。それから俺の方を振り向いて、まだ赤い頬のまんま、行こうよ! と空元気みたいに笑った。
「……そうだね」
俺はスケルタの無理してる笑顔を断れなかった。スケルタは最初からずっと、俺のために動いてくれていた。なら俺は、それに応えようと。
カラカラ……。
「ん?」
「どうしたの、ぼん?」
「いや、気のせいだわ」
何か音がした気がしたのだが、振り向いてもそこにあるのは自爆で中途半端に壊れた壁や地面だけ。気のせいだと思うことにし、エンダーポータルフレームの縁に立った。
「行きますか」
「うん!」
俺たちは一緒に、エンドゲートへ飛び込んだ……。