第13章 ご褒美
ドォオーン……! という激しい音と爆発で俺の足元は崩れて下へと叩き落とされた。
同時に、周りのゾンビピグリンは一気に倒れて姿が消えたが、肝心のスケルタは……ネザーラックの隙間から這い上がってきた。
「えへへ……ちょっと痛かったかも」
前に見た自爆よりもかなり大怪我したように見えるスケルタがそこで力なく笑った。俺も多少は痛かったが、それよりスケルタの方が痛かったのではと駆け寄った。
「スケルタ、大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫!」
とスケルタは立ち上がるがふらふらしている。思わず肩を貸してあげると、スケルタはにっこり笑ってこちらを見上げた。
「ぼん、危ないと思って! 助けたかったんだ!」
「だからって自爆するとこっちも痛いのよ……」
と言うと、スケルタはきょとんと目を丸くした。
「僕、ぼんに悪いことしたの?」
「あー、いや、そういう意味じゃなくて……」
俺はなんとか言い繕うとしたが、スケルタはすぐに俺から離れてこちらに向き直るとこう宣言した。
「僕、次は頑張るね!」
さっきから頑張ってるじゃない。そう言うより早く、スケルタは勢いよく走って廃要塞へ飛び込む。不安になりながらもなんとかついて行ったが、この時の俺は、スケルタの心変わりの理由に気づいていなかった。