第11章 要塞探しで
「それじゃあ行こうか」
「次はどこに行くの?」
「ネザー要塞だよ」
「ネザー要塞?」
「そ」
ここは二手に分かれて探す方が手っ取り早いだろうが、ネザー要塞を見たこともないスケルタに一人で探させるのは酷だ。それに、今度は何に襲われるのか分からないのが不安でもある。鈍い俺でもおおよそのことには気がついていた。恐らくここは、なんでも引き寄せられる世界で俺だけが襲われる世界だ。盛り過ぎ企画である。これが壮大なドッキリなら、仕掛け人は絶対ドズルさんだ。
「わ、あそこに仲間がいっぱいいる!」
「え?」
宛てもなく適当にネザーを歩いていたところ、スケルタが唐突に声をあげる。
見ればソウルサンドバレーが向こうに広がっていて、そこにはわんさかとスケルトンが湧いていたのだ。
「ちょ、スケルタ──」
呼び止めるより早く、仲間の元へ走り出したスケルタはまるで鉄砲のようだ。誰が止められるだろうか。