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🍆だけが襲われる世界で

第6章 スケルトンクリーパー?


「え、ぼんはどこで寝るの?」
「俺はこっちで寝るから」
「じゃあそっちで寝る!」
「なんでよ……」
「なんで一緒に寝たらだめなの?」
 また面倒くさい質問だ。だが、スケルタに男女の話をああだこうだと説明をしても疲れそうだ。俺は少し広めの村の建物を探し、ベットを二段重ねにしてこれでどうだとスケルタを振り返る。
「スケルタは上で寝て、俺は下で寝る。いい?」
「うん!」
 なんとか納得してくれたみたいだ。これでひとまず安心。また訳の分からないやつらに襲われる前にさっさと朝にしなくては。
「おやすみ」
「おやすみってなぁに?」
「寝る前の挨拶よ」
「そっか、アイサツ!」スケルタは夜の暗がりをよく照らすみたいに明るい。「おやすみ、ぼん!」
「はいはい……」
「ねぇねぇ、アイサツって何?」
「挨拶はねぇ……」
 結局、その日の夜は四角い月が真上に上がるまで会話が続いた。まぁ俺も眠くはなかったからいいけどね。今度いつ何に襲われるのか全く検討がつかなくて怖かったし。
 その内にスケルタの口数が減り、静かになったところで俺も寝た。朝起きたらこの某ゲームみたいな世界から脱出していたらいいのにと思ったが、そんな願いは叶わないみたいだ。
「ん……もう朝か……?」
 外から差し込む光に瞼をこすって体を起こそうとすると、何かが重くて動きづらい。なんだろうと俺が視線を落とした先に、そいつはいた。
「スケルタ?!」
「むにゃ……ぼん?」
 スケルタが俺の体に抱きついて寝ていたのだ。なんでこんなことになってるんだ……?
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