第1章 出会い
やりとりを静かに見ていた高尾くんが
「フーン…じゃ、ここは真ちゃんに任せてオレ先に朝練行ってるから!先輩たちにはちゃーんと遅れるって言っといてやるよ。」
コレは三回にはカウントされないんじゃねーの?とかなんとか言いながら去っていった。
…朝練?遅れたら良くないのでは!?
「あの!…「分かったのだよ。」
私が何か言う前に落ち着いた口調で緑間くんが答える。
ー高尾くんが去ってから沈黙が続く。
「…あの…すみません。朝練あったのに…」
「問題ないのだよ。オレは常より人事を尽くしているからな。」
「(人事?)えっと…何部ですか?」
「バスケ部なのだよ。」
「そーなんですか!?実はバスケは親戚のお兄ちゃんがしていて… あんなに遠くからボール入れられたりして。」
ーカッコいいですよね!と勢いよく緑間くんの方を向いて言うとビックリしたような顔で目を見開かれた。