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*名探偵コナン*短編集*

第5章 *File.5*諸伏 景光*(R18)


「誰に聞いた?」
「い、言わない」
「…言えない、ではなくて?」
「特に口止めはされてはいない、はず。多分」
「今でも連絡を取ってるのか?」
「たまーに、向こうから」
「……」

相手は確実にオトコだ。
この様子だと、雪乃から誘うことはなくても、相手に誘われたら食事ぐらいは二人でしている、か。

プルルルルッ、プルルルルッ…

『……』

その時、ベッドの下で鳴り響いた着信音。

「…私の?」
「みたいだな」
「えっ?や、んっ」

雪乃を抱えると、カバンからスマホを取り出す。

「ホシ?セイ?」
「……」

スマホに表示された名前は、漢字で星の一文字。
オトコの名前か?
何処のどいつだ?
視線で問いながらベッドの端に腰を掛けると、スピーカーをタップした。

『久しぶりだな、雪乃。元気にしているか?』
「!!」
「お陰さまで、元気ですよー」

スピーカー越しに響いた低い声に、十分過ぎるほど心当たりがあった。

「……ライ、か」
『ん?その声は、まさかスコッチか?』
「ああ」

まさか、は、お互い様。
情報の発信元はココだ。
間違いない。

『無事再会出来たみたいだな』
「……」

で、こちらの事情は筒抜け、と。

「うん。偶然、バーボンに会いまして」
『ホーォ。バーボンにねぇ』

オマケにバーボンと来た。
と言うことは、降谷零=安室透=バーボンと知っていた可能性は高い。
が、安室透としてゼロに会ったのは、今日が初めてだった。
本来のゼロとはかなーり人格が変わっているから、雪乃はとても驚いただろうな。

「ライ、お前は一体何処まで雪乃に話したんだ?」
『さあな。君の想像に任せるよ、スコッチ』

くくくくっ。と、低い声で楽しげに笑う。
犯人は、まさかのFBIとは…。
雪乃、キミはどんな交友関係を持っている?

「ハア」
『どうやら今日は、二人の再会の邪魔をしたようだな。また連絡する』
「お気遣いありがと。またね」
「……」

ライには素直なのか。

「わっ!」
「疑問はたった今解決したよ」

良くも悪くも、ね。
身体を回転させて、再び元の体勢に戻す。


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