第5章 *File.5*諸伏 景光*(R18)
「それは違うよ。オレにとって雪乃は生涯でたった一人の、最高の女性だ」
オレに、キミ以外の誰を愛せというんだ。
「…景光」
「だから、これからはずっとオレの傍にいて欲しい」
「……」
「どうかした?」
「…この状況で言う?」
「こんな状況だから、言う」
オレ自身が熱く狭いナカに挿ったままだからか、何とも言えない表情で視線を彷徨わせる雪乃の顔の横で手のひらを重ねて、真上から見下ろしている、現状況。
とは言え、コトを途中で止めたのは雪乃の方だ。
「…変なトコで強引」
「オレの性格は、よく知ってるはずだろう?」
「…何でそこで開き直って、ドヤ顔なの」
「これがオレだから?」
「……」
『ぷっ』
雪乃が目をパチクリとさせて視線が絡み合った次の瞬間、堪え切れずに二人同時に吹き出して笑った。