• テキストサイズ

ハイキュー 裏短編集 【R18】

第24章 菅原孝支 初恋


大地が忘れ物を取りに帰るといって立ち止まる




「こんなところで減点されたくないしな!スガ、頼む」




「おー!任せとけ!気をつけてな」




『大地‥気をつけてね!』




「ん、ごめんな。じゃあまた明日!」





大地がいつもみたいに優しく私の頭を撫でると小走りでさっき歩いてきた道を戻って行った





菅原さんと2人きり
そう思うと鼓動が少し早くなる




『あのっ‥お家遠くなっちゃうのに送ってもらってすみません‥もし良かったら全然1人で歩いて帰ります!』





少し遠回りになってしまうのが申し訳なくてそんな事を言うといつもみたいに眩しいほどの笑顔でニコッと笑う




「ぜーんぜん!俺は2人っきりになれてむしろラッキーだし?!家まで一緒に行かせてよ」




ほら
なんて言われて手を差し伸べられて



どうしたら良いか分からずに固まっているとそのまま手を握られて歩き出す




菅原さんの大きな手が私の手を包み込んで
またポカポカと体温が上がっていく


いつもは幼馴染の大地と登下校していて
でもたまに帰れない時は途中から1人で帰ってたけど



知らない男の人に公園のトイレに連れ込まれそうになった時があって


その時はたまたま近くにいたサラリーマンの人が助けてくれたんだけど
それからは皆んながどうにかして家まで送ってくれるようになった



「勢いで手繋いだけど‥この事大地には内緒な?」




そう言って振り返った菅原さんの顔も私と同じくらい赤かったと思う




『は‥はいっ‥!』





私がドキドキとして熱くなっちゃったからか
繋いだ手がとっても熱くなってきて


それに合わせて心臓もドキドキと騒ぎ出す




少し前を歩く後ろ姿
ふわふわと揺れる淡い灰色の髪



たまにこっちを振り返って
ふにゃりと微笑む



私と同じ位置にある泣きぼくろ





菅原さんのことをみてると



考えると



なんだか胸がきゅうっと苦しくなってきて
ぴたりと立ち止まる




「どーした?!疲れた?大丈夫?!」





急に歩くのをやめたから
心配そうに目尻を下げて駆け寄ってきてくれる優しい菅原さん



近くなる距離に顔まで熱くなるのが分かる



潔子さんの言葉を思い出す





「今の気持ち、伝えてみたら?」



/ 464ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp