第24章 菅原孝支 初恋
菅原side
俺のことをぼーっと見つめるまんまるで可愛い大きな目
ただプレーを見てんだろうけど
こんなんドキドキしちゃってしょうがない
大地の幼馴染の花澄ちゃんはとにかくとんでもなく可愛くて
天使かっつうほど優しくて性格良くて
もうそれは可愛くていい子で頑張り屋で俺はすぐに好きになった
「菅原‥良かったね」
更衣室からでてきた花澄ちゃんに絡みにいくと何か意味ありげに清水が俺の肩をたたく
良かったね?!
それは一体どういう意味だ‥?
絡んでいた花澄ちゃんを見下ろすと
真っ白で透明感抜群の可愛い頬がほんのりとピンクに染まっている
恋バナからの
良かったね、は
まさか、もしや?そーいうことなんじゃね?
「っ?!」
ドクっと心臓が大きく音を立てる
いや
でも
落ち着いた方がいいにきまってる
他校の芸能人みたいなイケメンが花澄ちゃんに告白しにきた時も
烏野1のモテ男が告白した時も
どっちも潔く振られていた
どこか困惑した様子で
ごめんなさいって泣きそうな顔して謝ってた
花澄ちゃんに告白してあんな顔させちゃったらそれこそ俺が泣いちゃうかもしんない
大地に後々聞いた話によると
あんなに可愛いのに恋愛した事がないらしくて彼氏も今までいた事がないって
まぁ彼氏がいないのは大地の鉄壁ガードが昔からあったんだろうと容易に想像できるが
「熱でもでてきたんじゃないか?歩けるか?」
『大丈夫だよっ‥!ほんとに‥』
おんぶしようとしゃがむ大地にぶんぶんと恥ずかしそうに顔を振っている
そしてそんな
花澄ちゃんを優しい眼差しで見つめている
大地が恋してるのも知っていた
だからこそ
想いを伝えることも今は出来なくて
卒業式の時とかに玉砕覚悟で告白してみようか‥なんて思ってたりもする
「あ‥最悪だ‥明日提出の課題、学校に忘れてきた」
「え‥マジ?!あの課題忘れたら先生うるさいんだよな〜!」
「スガ悪い‥花澄の事家まで送ってやってくれないか?」
「俺は全然いいけど取りに帰んの?!」