第24章 菅原孝支 初恋
先生と委員会の事で話していたら少し遅くなってしまって急いで体育館へ向かうといつも騒がしい体育館がさらに騒がしかった
そんな中影山くんの背中を見つけると今にも日向くんと喧嘩を始めそうな勢いで
龍と夕は床に突っ伏して泣いているし
他のみんなも静かに涙を流していた
月島くんはなんだかとっても不機嫌そうだし
大地もブツブツと何か呟いている
そんな中すれ違った潔子さんだけが優しく微笑んでくれた
何があったのか分からず菅原さんの横に並ぶと静かに頭をポンポンと撫でられる
「とりあえず大地たちだけに報告しようと思ってたら‥なんか全員に広まって‥ごめんな」
『え?お付き合いした事ですか?私は全然大丈「あーーーーっ!!部活中にイチャつかないでくださーーーい!見せつけ反対っす!」
さっきまでしょんぼりとしていた龍と夕がボールを持ってすごい勢いで走ってきた
「もうっ!こうなったら!!見せつけてやるっ!」
『えっ?!スガさん‥?』
「どうだ!!」
そう言うとそっと肩を抱き寄せられる
「「「っ!!!?!」」」
全員が息を呑んだところでコーチがやってきた
「お前ら騒がしいな?!ほら、練習始めるぞ!」
コーチが声を出すとようやくみんな静かになって練習モードに切り替わったみたいだった
「で、この騒ぎの原因は白鷺だよな?どうした?」
休憩中
コーチの横でノートをとっていると突然話しかけられる
ことの成り行きを話すとポリポリと頭を掻きながら苦笑いを溢す
「そーか‥そりゃみんな泣くわな、仕方ねぇ‥他校の奴らも知ったら落ち込むだろうな」
『菅原さん大人気ですね‥さすがです』
「お前は相変わらずだな‥」
『えっ?』
「まぁいい‥俺はお前らのカップル結構好きだぞ」
そう言って立ち上がると大きな伸びをする
「さー始めるぞー!上向いてこーぜ!」
仕切り直すように大きな声を出すとみんなも おー!!と声を出す
賑やかな部活
私の大好きな場所
ふと前をみると優しく笑う菅原さんと目が合った
眩しすぎる笑顔とプレーにまた心を奪われていく
烏野のムードメーカーでお母さん
そして
私の初恋の人