第10章 緊急会議【歩視点】
「桜ー、いつまで寝てんだよ」
言いながら部屋をノックするが一向に返事はなく、部屋から出てくる様子もない
そう、桜は昨日からずっとこんな感じだ。
確か昨日は急に何かを思い出したみたいにかぶき町に行くとか言って家を出て行ったけど…夜遅くに帰ってきたかと思えばすぐ様部屋に閉じこもってしまった
まぁ、きっと疲れてんだろうな。
とか
今日は日曜で学校も休みだしいっか。
なんて思ったけど、普段あんだけ煩い奴がこうも静かだと逆に心配になる
実の兄妹じゃなくても歳の近いモン同士、何か力になってあげられるかもしれない!
そう思った俺は意を決して再び彼女の部屋の扉を強く叩いた
「オイ桜!いい加減に出て来い!全く休日の昼間から年頃の女の子がダラダラしていて良いと思ってるのか!何があったか知らないけど、そんな部屋に閉じこもってたら1日があっという間に終わっちゃうぞ!」
そう言って扉の前で仁王立ちしていると、ゆっくりと部屋の扉が開いた
どうやら俺の想いが伝わったらしい。良かっ…
『さっきから人の部屋の前で騒がしいんだけど…いつもお気楽なアンタと違ってこっちには1人になりたい日もあんだよ。カウンセラー気取りなら1人でやってな…ッペ!』
「………」