第8章 本音
とか何とか言って勢いのままかぶき町まで来たのはいいけど…
どうすんの!?
改札を出て駅の前に呆然と立つ私はようやく今自分がしようとしていることを理解した
そうだよ…考えたら誤解を解くって何をどうして解くの?
キスされたことには変わりないし、沖田はそのことも高杉に聞いてて…それでも電話も何もないってことはもしかして…
怒ってる?
『ちょっと待って、やっぱり先に私から沖田に電話したほうがいいのかな…いやでも何て話せばいいんだろう…』
頭がプチパニックを起こす中、ふと私の頭を過るある人物の姿…
こういう時は
あのフォローの達人、土方十四フォローに!
携帯を開き土方の電話番号を探す
『あった!』
しかし次の瞬間、携帯を持つ手をゆっくりと下におろした
なんて…私…最近土方に頼りすぎかな。
土方にだってミツバさんがいるし…いつも彼ばっか頼ってちゃ駄目だよね…。
『そう!たまには土方の助けなしで乗り越えなきゃ!』
そう思う反面、やっぱり1人は不安になる。
いつも土方に頼ってたからか、いざほかの人にってなると…なかなかいないなぁ…。
今友達が少ないと思われたかもしれないけど、もうこの際気にしない。
他に悩みを相談できる人なんて…
「あら、桜ちゃん?」
声のした方に振り向くとその懐かしい姿に私の涙腺は一気に緩みだす
「やっぱり桜ちゃんじゃない!」
「久しぶりアル!」
私のバカ…
こんなに頼りになる友達…なんで忘れてるのよ