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空回り2【銀魂】

第7章 強がり少女【沖田視点】


「うわ…慣れねェこと言ったからサブイボ立った」

「え、普段から言ってあげてないんですか?絶対喜ぶと思いますよ」

「…」

「…私はそんな経験ないからよくわからないですけど、こんな風に思われてたら幸せだろうなって思います」

少し俯き気味に微笑む彼女を黙って見つめた

「やっぱ似てる…」

「え?誰とですか」

「俺が好きになっちまった奴と」

「…沖田くんの彼女さんに?」

そうか…似てるんだ、あいつと。

「あ、沖田くん…もうすぐ終電来ちゃいますよ」

「沖田」

「え?」

「沖田でいいですぜ。敬語もなしで…同い年だろィ?」

「…うん。行こう沖田!」

「あぁ」

姿も声もアイツとは全然違うのに

その笑顔だけはどこか懐かしい感じがした。




「あ、やべッ」

終電に乗り携帯を開くと土方さんからのメールが10件近く来ていた

だが内容はどれもこれもみんな同じものだった

"今日こそ吉野に連絡してやれよ"

"お前が連絡しねーと意味ねェんだからな"

"吉野今日バイトらしいぜ"

"お前もバイトだろうから帰ったら連絡してやれよ"

しつけェエエエエ!!

大きなお世話だってんでィ、何で土方の野郎に指図されなきゃならねーんでさァ

くそ…あの野郎明日絶対シめる!!

「どうしたの?」

「いや…アイツに電話しようと思ってたんだが…すっかり忘れてたんでィ」

「アイツって…彼女さん?」

空道の言葉に頷くと彼女は俺の腕を掴み、俺の降りる駅で同じように彼女も降りた

「オイ、終電…いいのかィ?」

「いいの、私の降りる駅あと一駅だったし歩いて帰るから。…そんなことより電話!しよう彼女さんに!!」

そう言って珍しく目を輝かせる彼女を俺は目を点にして見つめた

「オメー…電話させるために俺と一緒に降りたのか」

「沖田が彼女さんと話してるとこ見てみたくて」

こういう性格もますますアイツ似だな。

"早くっ"と急かす彼女に俺は渋々携帯の電話帳を開き、桜の携帯に電話をかけた
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