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空回り2【銀魂】

第7章 強がり少女【沖田視点】


プルルルル


プルルルル


しばらくしても桜が出る様子はない



「…出ねェし」

「…きっと忙しいんだよ」

「忙しいって何がでィ」

「えっ…それは知らないけど」

何でィ桜の奴…電話しなかったらしなかったで文句言うくせにテメーだって出ねェ時あるじゃねーか

「それか、もう遅いから寝ちゃってるのかもしれないよ」

「…かもな」

俺は静かに携帯を閉じた

「ごめんね、私経験ないから良いアドバイスとか出来なくて」

そう困ったように笑う空道

気ィ遣わせちまったな…。

「別にアドバイスなんていらねーや。アイツのことだから空道が言ったみてーに寝てんでさァ、きっと」

「…」

「また明日かけてみらァ…悪かったな、わざわざ駅降りてまで付き合わせて」

「そ、そんな!勝手に降りたのは私だもん…こちらこそごめん」

「…んじゃ、俺ァ寮こっちだから…1人で平気か?」

「うん大丈夫、またバイトの日に…じゃあね」

手を振って彼女と別れ、俺は寮までの道を歩いた

しばらくすると俺の上着のポケットから携帯が音を鳴らす

「…桜か?」

しかし着信画面には桜の名前はなく、かわりに意外な人物の名前が表示されていた

「もしもし」

「沖田か…?」




「…高杉?」

この時の俺は

「急で悪ィんだけどよ…今度会えねェか」

まだ気づいていなかったんだ

「今話せねーのかィ?」

桜が電話に出なかったわけも…


「あぁ…」

高杉がこうして俺に電話をかけてきた理由も


「お前に直接言いてェことがあんだよ」


この時の俺は、ただ"通話終了"の画面を黙って見つめることしか出来なかった
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