第5章 秘めた想い
『晩御飯って言ってもパスタくらいしか作れないよ』
「おー…」
エプロンを付け準備する私に高杉は生返事をしてキョロキョロと辺りを見渡す
『あ!言っとくけどその棚の上にある箱は絶対見ないでよね!私の大切な超絶カッコイイ沖田メモリアルが入ってるんだから!!』
「あー?見られたくねーなら隠しとけや」
言いながら普通に箱を開ける高杉
『ぎゃあああ!何してんの!!』
「うるせぇな、早くパスタ作れや」
『高杉が言ったそばから開けるからでしょーが!!』
高杉から箱を取り返そうと腕を伸ばすが、彼が腕を高く上げるため届かない
『お、沖田には絶対に言わないでよね!変態ストーカー女って怒られちゃう…』
そう言うと高杉は無表情で私を見つめた
「…んなことより、こうしてお前んちで野郎と2人でいることの方がまずいだろ」
『…え、何で?だって沖田は高杉のこと知ってるし、…それに高杉は友達じゃん!』
笑顔で言う私に高杉は溜息をついた
『?何か変なこと言った私』
「お前が変なのは今に始まったことじゃねぇよ…つーか何か沸騰してんぞ」
『ぎゃああ!お湯沸かしてたんだった!!』