第4章 出逢い【沖田視点】
「あ!その反応は…しましたな。しかもファーストキスだな?」
「中村後でブッ殺す」
中村を睨むと急いで土方の後ろに隠れた
「つーか…初めてじゃねーし」
ぼそっと呟いた俺の言葉に目を見開く2人
「えー!いつ!?どこで?」
「ど、どこでもいいだろィ…何でてめーに言わなきゃならねーんでィ」
教えろと迫ってくる中村を引き剥がそうとした時、ズボンのポケットに入れていた俺の携帯電話が鳴った
「あ!噂をすれば桜ちゃんから電話じゃない?」
そう言ってワクワクしながら俺の携帯を見つめる中村
「うるせェ見んな」
「ケチ!」
頬を膨らませる中村とその横でさっきからニヤニヤと俺を見る土方を1度睨んで携帯の着信画面を見つめた
にしても桜と電話するのは久々な気がする…
って何緊張してんだ俺ァ。
しかし次の瞬間俺は画面に表示された名前を見て目を細めた
”着信:銀八”
…。
「違った…銀八からだった」ピッ
「いや切ってんじゃねーよっ!」
土方さんのツッコミも久々だった。
俺は何事もなかったかのように静かに携帯を閉じた
しばらくすると今度は土方さんの携帯が鳴った
「オイ…おめーが出ねぇから今度は俺んとこに来たじゃねーか」
「ドンマイ土方」
「他人事だなお前!」
土方さんは溜息をついて渋々電話に出た
「もしもし…あぁ、総悟もいるぜ…わかったよ。近藤さんと山崎にも聞いとく…」
しばらくして電話を終えた土方さんが言った
「銀八会のお知らせだってよ。再来月。アイツ相変わらずやることなす事急だな」
「あぁ…銀八会」
「銀八会って何?」
中村の質問に土方が答える
「俺らの高校ん時の担任。卒業式で銀八が毎年クラスで集まろうって決めたんだよ…それが銀八会」
そういえば、そんなこと言ってたっけ。
「ほとんど強制参加らしいが、一応出席するか確認とるみてーだぜ…お前どうする」
「俺は別に…」
「ちなみに吉野は来るみてーだぜ」
「…じゃあ参加で」
「プッ…単純」
「うるせェ」