第4章 出逢い【沖田視点】
それから俺たちはいつものファミレスに行き少し遅めの昼飯を食べた
「でね!もーほんっと意味わかんないでしょ!」
相変わらず中村の口から出るのは彼氏の愚痴ばかりだった
「なんで男ってああなの?私という彼女がいるんだからデートなんか断るでしょ普通!それなのにあの男…」
「まぁ…落ち着けって」
「落ち着けないよ!付き合ってるのに私の知らないところで他の人とデートしてるなんて思ったら不安になるじゃん!?」
中村の話をボーッと聞いていると不意に”ね、総悟くん?”と聞かれ我にかえった
「あ?」
「だから、もし総悟くんの彼女の桜ちゃんが総悟くんが知らない所で他の人と浮気してたらどう思うってこと!不安にならない?」
桜が…浮気…?
「吉野に限ってそれはねーよ。何せこんな総悟に3年も片想いしてた奴だからな」
「うるせェ土方」
「そっかぁ…桜ちゃん総悟くんにゾッコンだもんね。いーなぁ〜」
確かに…あいつはそんなことしなさそうだよな
仮に俺がんなことしても
『その女…許すまじ!!』
とか言って飛び掛かりそうだし。
「そういえば総悟お前…どうだったんだよ」
マヨネーズのかかった炒飯を食べながら土方が言った
「どうって…何がですかィ」
「この前行ったんだろ?吉野と祭り」
「な”ッ」
「えー!そーなの!?」
「土方てめ…何で知ってんでィ」
「ミツバがよ…吉野から聞いたって嬉しそうに」
桜…人の姉ちゃんに何喋ってやがんでィ
土方の言葉に反応した中村は目を輝かせながら言った
「それでそれで??」
「あ?」
「ちゅーしたの?」
「ブフゥッ」
あまりにも直球過ぎるその言葉に思わず飲んでいたジュースを吹き出した