第1章 目覚め
「誠人ー?明日の準備は出来てるの?」
優しい声で入るわよ、と声を掛けてきたのはこの世界での僕の母。
改めて自己紹介をしよう。
僕の名前は東条 誠人。
異能力 神ノ知恵。
座右の銘は「自分を知る者は強く、自分を知らない者は弱い」
好きな物は、仲間と美味しい物。
嫌いな物は、大義を掲げる復讐。
「ぁ、母さん、」
「その様子じゃ大丈夫みたいだね」
母はパソコンに向かう僕の姿を見て、安心したかのように微笑む。
前世では母親と云う存在がいなかったせいで、物凄く不思議な感じがする。
「うん。心配しないで」
「OK。ご飯できてるから早く降りてきてね」
…母親と云うか、友達みたいな感じなのか?
母親は料理好きらしく、作る料理は全て例外なく美味しいらしい。有難い。
兎に角、先ずはご飯を食べて今日は早く寝るんだ。
何も分からない世界だが、体力が資本。
ぶっつけ本番、目指せ合格。
まだどんな高校かよく分かってないけど。
「よし!!!!僕は雄英高校に入学して、嘗ての仲間を見つけ出すんだ!!!」
「煩いよー」
声高らかに宣言したが、どうやらうるさかったらしい。
すまない。
「すいませんっ」