第6章 来たよ!!!体育祭!!!
「ただいま」
「おかえりィ!!!すっげー試合だったな!」
「…中島と芥川、彼奴らはきっとこれから伸びるよ」
「!!ほんと、??」
「ああ」
「ったー!!!敦頑張ってたもんね!芥川をボコボコにしてやれって思ったけど二人とも一生懸命でさぁ!!僕思わず泣きそうになったよね。二人とも可愛いでしょ!僕の自慢なんだ!」
中々人を褒めそうでない人相をしている担任からその言葉を聴けた為、今の僕は誰よりもテンションが上がっていると言い切れる。
嬉しい。素直に嬉しい。手塩にかけて育てた甲斐があったよ。
「おうおう急に喋り出したな」
「そんな上から目線で言ってて良いのか」
相変わらず手厳しいのね相澤先生。僕病み上がり(嘘)だって言ってるでしょ。
「先輩風吹かせたいんだよ」
「何処が先輩だ。餓鬼のくせして」
「えー、僕本当は二十二歳だったのに。治くんと国木田くんと同い年だったのに。芥川は二十歳で、敦は十八歳だったのに。僕先輩なのに」
「は??お前、え??」
「マイク、聞き流していいぞ」
「What???!」
「ねぇマイク先生。面白い話聞きたい?」
面白いくらいリアクションしてくれるから揶揄いたくなるんだよね。こんなタイプ。中也みたいな感じかな。
「お前の話、聞きてぇのは山々なんだけどよ、俺実況あんのよ」
「うん。知ってるから聞いてるの」
「性格悪っ」
あら。バレちゃったか。性格悪いの隠すつもりは無かったけれども。僕は屑らしいからね。
誰かが『アンタみたいな屑、私に関わんないで』って言ってたよ。あれは流石に傷付いたけど、誰だったんだろうか。
「はよ実況しろ。何の為にお前が此処に居るんだよ」
「だって今ステージの修復中だろー!?中島と芥川が木っ端微塵にしちまったんだからさ」
「僕の子たち優秀すぎるんだよねぇ」
「優秀とは言ってねぇ。そしてお前の子でもねぇだろ」
「うふふ、其の話聞きたい?」
「…遠慮しとく」
「えっ、俺キョーミある」
相澤先生に気持ち悪がられたのなんでだろう。マイク先生は元からそうやって云うの知ってたから何ともないけど。