第4章 USJ
あの後、きちんと階段を使って教室に戻った。
そこには仁王立ちの相澤先生が。手にスーツケース?みたいなのも持ってる。なんだろ。
「どういう事か説明してもらおうか」
「何も無いよ?」
「普通窓から飛び降りる阿呆が居るか」
「最短ルートだからね。先生、敵を仕留めるのに一番良い方法はなんだと思う?」
「は?」
「敵はすぐそこ。お預け食らったんじゃあ意味が無い。徹底的に狩るんだよ」
すぅっと目を細めて相澤先生を見つめる。
「お前、」
なにか心当たりのあるような表情をする先生。
「げほっ、」
「!?」
血が付いた掌。あー、駄目だ。直近で空いてる日ないかな。
病院に行かなきゃ。メンテナンス時期が近付いている。
面倒臭い身体だよ。身体を勝手に改造されるのは気味が悪い。
この世界だから無いものだと思ってたけど、猟犬の名残か。
母さんにも迷惑かけたんだな、
「気にしないで。これ、唯の発作だから」
何か言いたげな相澤先生。そんな事知らないけど。
あまり干渉しすぎるのも良くないからね。