第3章 いざ、雄英高校へ
んんー、困った物だねェ。そう易々と手の内を晒すようにとは教育されてないんだよ。(前世の話ね)育てた人が育てた人だからかもしれないけど。
「すまない。其れについては言及しないでくれ給へ」
「何故です?情報を共有するのはこれからの活動の円滑さへ向けて大事な事でしょう?」
踏み込まないでって言ったの、気付いてないのかな。
皮肉が効かないのは面倒臭い。美人だけど僕の守備範囲からは離れるねェ。
「八百万さん、君は仲間に裏切られた事はあるかい?」
「…無いですわ。でもどうしてそれを?」
「裏切られるかもと想像した事すらないだろう?聡い君なら分かってくれるはずだ」
「っ、、、」
偉いね。素直な子は嫌いじゃない。寧ろ好きだ。
「芝刈り機は、敦が…うん、その、見たらわかるさその内ね。人虎についてはあまり触れないであげてくれると嬉しい」
過去の傷を抉りたくは無いのさ。心に傷を負ったものの苦痛は想像を絶する。理解してくれる仲間が増えるといいんだけれど。