第3章 いざ、雄英高校へ
「あーつしぃぃぃぃ!!!!あくたがわぁぁぁ!!!!」
「ムッ!?また一人増えたっ!?」
最愛の仲間たちだった。
「なっ、ぇっ、あっ、あああああっ、ぁーっグエ」
「東条さんっ!???何故貴方がこのような場所に!?」
感極まって抱きついてしまったのはこの際目を瞑って頂きたい。
そして大人しく抱きつかれてくれている二人には最大級の感謝を申し上げよう。
「其れは此方の台詞だよ。久しぶり、二人共。元気してたかい?」
治くん譲りの口調と笑顔。
長い間一緒にいたからこそ自然と出るようになっていた癖が、嘗ての最愛を前に、出てしまった。
「聞いてくださいよ東条さぁぁぁん!!」
「人虎の話より僕の話を先にっ!!!」
「コラ君達!!朝からなんだねその醜態は!!」
この二人に集中しすぎて周りが見えていなかったが、そうこうしている内にクラスの半分以上が集まりだしていた。そして皆、此方を見ていた。興味深そうな顔で。
焦凍に至っては、きっと彼は僕に声をかけ続けていたのだろう、落ち込んでしょんぼりして席に着いていた。
ごめん、焦凍。