第2章 入試、そして
「俺が教師で悪いか」
「いえ、別に。悪く無いですし寧ろ有難い?…お気になさらず」
「はぁ…で、お前は何故横浜に居る」
「試験が終わったので来た、じゃ駄目ですかね」
声は織田作なのに違うから頭が混乱する。
なんだろう変な感じがする。
「俺は、とある人の頼みでお前が横浜に来ているから見つけてくれと言われた」
嘘。
「其の人はこれを見せろと」
相澤さん…相澤先生が見せてきたのは、嘗てのバーのマッチ箱と古ぼけた写真。
写っているのは若い四人の男。
これを持っているのは、あの人のみ、
「先生…っ、これを持っていた男はっ、」
「お前には会いたくないそうだ」
「なっ、、、」
「今は、だがな。お前と彼奴にどんな関係があるのかは俺は知らん。聞くなと言われた」