第3章 それぞれの想い
・・Jの場合・・
潤「…ったく、敵わねぇよなぁ…あの人には」
収録終わりの楽屋で
独り、ボソッと呟く
意中の人はと言えば
「あんた後半の神経衰弱ん時、魂抜けてたでしょう」
とか言ってニノにつつかれて、ふにゃふにゃ笑っている
潤「…後半の神経衰弱だってさ…あれ、わざとだよなぁ」
最初のペアを取るチャンスを逃したあの人
俺はバカか、なんて言ってたけど
…前半の鉄骨渡りでその実力を見せつけ圧勝していた遠慮から、わざと違うガードを捲った事なんて
そんな事は多分、その場に居たメンバー全員が解っていた事だろう
だって、リーダーの記憶力はかなりなものだったし
いくら鉄骨渡りで疲れていたにしても
そんな事、記憶力にはこれっぽっちの影響も無かった筈だから…
翔「いやぁ、でもさぁ、やっぱさぁ、智くんかっこいいよねぇ///」
顔を見ないまでも、そのデレ具合が解る様な翔さんの声に、一度反らしていた視線を声がした方に向けると
ニノにもちゃもちゃ髪を弄くられてからかわれているあの人を
翔さんがニノから奪還しているところだった