第3章 それぞれの想い
・・ニノの場合・・
ニ「…全く、ヘタレの癖に人を突飛ばしくさってからに、生意気な。」
俺は、早々に楽屋を出て帰宅した部屋にどかっと座り込むと
ブツブツと文句を言いながらゲーム機の電源を入れた
ニ「大体ね、オジサンもオジサンっすよ
ヘタレにヤキモチ妬かれてへにゃへにゃ嬉しそうに笑ってからに…ムカつくったらありゃしない」
俺にもみくちゃにされている大野さんを見て
血相を変えて俺を引っ剥がし、速攻でデレる翔さんを見て嬉しそうに笑っている大野さんの姿が脳裏に蘇り
胸くそが悪くなる
ニ「…あんな、恋する乙女みたいな顔してくれちゃってさ…
…あんな顔されたら、それ以上ちょっかい出せないじゃ………………あ、死んだ。」
さっきの楽屋でのことが頭を回っていた所為なのか
悲しげな効果音と共に、始めたばかりのゲームのライフが速攻で一つ減った
ニ「…んだよ、もう…」
俺は集中出来そうにないゲームのコントローラーを投げ出して
ごろんと床に寝転がった