第7章 MOB自慢大会へ
僕の家にいる五体のMOBは個性豊かでかわいい。パンダドズルはいてくれるだけでかわいいのにステーキが好きだし、ぼんブレイズは大人しいけどかっこいいし、ウパおらふくんはどんなMOBにも懐いてかわいいし、毒蜘蛛おんりーは小さくてかわいくて優しい性格だ。それにエルダーガーディアンMENはイタズラ好きで面白くて芸術家だ。
そんなMOBを誰かに自慢したいと思うけど、執事はMOBには詳しくないし、メイドたちは「怖い」と言って見てもくれない。僕は自分のMOBたちを隠すように別室でお世話をしていたんだけれど、気の利いた執事が一枚のチラシを持ってきてくれて転機が訪れた。
MOB自慢大会。
MOBに芸を覚えさせてそれが面白かったりすごかったりすると、見ている側が投票して数が多かった人がトーナメント式で優勝する、といった大会らしかった。僕のMOBたちに芸は教えてはいないけれど、何よりこの大会のすごいところは、見学者もどんなMOBを連れてきてもいい、ということだった。
もちろん飼育カゴからMOBを出す時はその場所のルールに従うというのはあるのだが、どんなMOBも連れてきていいというのはとても魅力的だった。僕のところにいるMOB……特にぼんブレイズと毒蜘蛛おんりーは危険生物の枠なので、外に連れ出して散歩なんてご法度だったのだ。
僕は早速、執事に新しい大きな飼育カゴを用意するように言った。
僕のところにいる五体のMOBは、イタズラはするものの基本的に仲が良さそうなので、同じ飼育カゴに入れても大丈夫だと思った。そうして届いた大きな飼育カゴに(とはいっても金属のオリなんだけれども)入れると、最初はびっくりしていたが、徐々に慣れてきたら一緒に並んで寝ていたのは嬉しかったな。今度画家に頼んでこの様子を描いてもらい、額縁に飾らなくては。