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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第5章 あの人と出会ってしまった




「あ?ダメに決まってんだろ、離さねーよ。俺の幸せを奪うな」


「手を繋ぐことが幸せなの?」


「今の俺には1番の幸せなんだよ。キスとかその先とか付き合ってると色々したいことはあるけど、今はこれで十分」


そう言って繋いだ手にぎゅっと力を込めるから。


その力が心臓まで達してドクンと跳ねた。


五条くんの言葉が嬉しかったんじゃなくて、力のせいだからね。


そこは勘違いしないでよね。


「キスの前にもう一個あったわ」


「なに?変態さん」


「恋人繋ぎ、指と指を絡めるやつ。それもしたい」


変態の自覚はあるらしく、否定はしなかった。


「私は…別に…」


「ったく、寧々は素直になる練習が必要だな。変態さんが教えてやろうか?」


「本当に気持ち悪い」


変態さん…五条くんは繋いだ手をゆっくりと引っ張った。


「高専に着くまでは繋いでようぜ」


「そう」


繋いだ手は温かかったから。


涼しくなってきた山道には必要な温度だったから。


この温もりを手放したくないから。


様々な理由を並べ立てて、隣を歩く。

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