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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第5章 あの人と出会ってしまった




「じ、地面に置いて…っ。それか投げて…っ」


手が近付くのを今頃「拒絶」した。


「離れて…っ」


水族館のお土産コーナーで買ったボールペンとシャーペンの入った紙袋は何の躊躇もなく受け取れた。


物を介してであれば、手が触れなければ近づけるはずなのに。


今は…五条くんの手に触れることが怖い。


兄以外の手の温もりを「拒絶」している。


どうしようもなく兄に教え込まれた。


私は「兄のお人形」だって。


ねぇ、お願い、こんな私に近づかないで。


とても、汚いのだから。


忌々しい兄の温もりを上書きするのは、五条くんなのかもしれない。


そうであって欲しいと願うのに、私に「触らないで」


私が「汚い」から「触らないで」


私なんかには「触らないで」


「寧々、俺は今日手を繋ぐ気でいるって言ったよな」


確かに五条くんはそう言っていたけれど、こんな状態の私を見てその気が失せたのね……。


「ずっとタイミング見計らって逃し続けてたけど、今なんじゃねぇかって思う」

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