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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第5章 あの人と出会ってしまった




「だろうね。何回五条家に挨拶に行っても追い返されるんだもん。水無月家のこと嫌いなんだと思ってたよぉ」


「あんたのことは嫌いだけど?」


「へぇ?会ったこともないのに嫌われちゃったんだぁ。悲しいなぁ…」


怖い、お兄様が。


最後に会ったのは…お兄様が高専を卒業した時。


寮から家に戻ってきたお兄様は私にいつものように…いつもよりも凄惨で惨たらしい行為をした。


入れ物となった体にお兄様は憎悪の限りを注ぎ込んで、何事も無かったように実家を出た。


拒絶なんてしようものなら命はないと思った。


お兄様に虐げられている時は死んでしまいたいと思うのに、姿が見えなくなると今度は生きていたいと願った。


この汚い世界を、お兄様に染められた醜い過去を、この手で、自分の手で変えたいと渇望した。


《復讐》に駆られて生き続けた。


お兄様も見て見ぬフリをし続けた両親も、この手で討ち取ると。


私だけが幸せな未来を築き上げると。


誓った…はず…なのに…。


いざお兄様を目の前にすると、地面にひれ伏して這いつくばるしかなかった。


視線を合わせることすらも出来なかった。

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