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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第5章 あの人と出会ってしまった




「寧々とのこれからの思い出を全部記憶しておくには、足りないかもな。忘れないようにしねぇと」


「次」も「これから」も、五条くんの思い描く未来には、私が隣にいる想定なんだ。


楽しい思い出を共有してくれるんだ。


……嬉しいじゃない。


「私も楽しかった。今日のことは忘れたくない…とても素敵な1日だった」


「ーーっ、素直かよ…っ」



ただ楽しかったと言っただけなのに、五条くんの顔はみるみるうちに赤くなっていく。


「あー…、幸せ過ぎて辛い…」


茹で上がった顔面を両手で隠しながら呟いた。


「ついでに手も繋げてたらな…」


「それは嫌」


「そうかよ…可愛いな…」


肩を落としながらも、しっかりとした足取りでバス停まで歩いてくれる五条くん。


夕焼けに染まった空はとても綺麗で、風が心地よい。


「硝子達はまだ館内にいるのかしら」


「傑から最終のイルカショー観て帰るって連絡きてたわ」


「向こうも楽しんでるのね」


まだ帰りたくない、名残惜しいのは、きっと水族館…だから…で誤魔化しているのは。


薄々気づいている、五条くんが隣にいると楽しいって。


でもまだもう少し、この気持ちは隠しておきたい。


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