第5章 あの人と出会ってしまった
「次に来た時はお揃いのお土産、買おうなって」
あぁ、確かに帰りのバスの中で言っていたかもしれない。
そっか、今日が「次」なのか。
その今日も「次に」来た時の話をしてて、ずっと五条くんと一緒に出掛ける予定が続くのね。
「動物園には行かないの?」
「うっ…、確かにそんなことも言ったが今日は時間がねぇ。お土産だけで勘弁してくれ!次は動物園とのハシゴデートプランを考えてくるっ」
「また連れてってくれるのね…、あ、ありがと…う」
「次」があるって、とても嬉しいことなのね。
五条くんとだからこその「次」なのかしら…。
「ねぇ、お揃いのお土産って何を買うの?」
水族館の中にある売店には、ラッコやペンギン、イルカなどのぬいぐるみやクッションが沢山売られていた。
その他にも海をモチーフにしたキーホルダーやアクセサリー、クッキーなどの食べ物からハーブティーなどの飲料まで幅広く取り揃えられている。
「私、オジサンのグッズがあれば欲しいのだけど」
「そんなに気に入ってたのかよ?オジサン、オジサン…可愛くねぇやつのグッズは置いてねぇよ」
「そう…」